「中古文学」総目次

創刊号
(1967/03/31)
  • 創刊に当って / 山岸徳平
  • 藤原道長 / 清水好子
  • 紫式部日記の文章 / 根来司
  • 岩国吉川家蔵源氏物語の親行奥書と素寂の周辺 / 稲賀敬二
  • 伝慈円筆本後撰和歌集考 / 杉谷寿郎
  • [資料翻刻]別本八重葎
第2号
(1968/03/31)
  • 和泉式部研究の問題点 / 清水文雄
  • 源氏物語における宗教的世界 ―横川僧都の消息の解釈― / 小野村洋子
  • 紫式部の初宮仕は寛弘三年十二月二十九日なるべし / 萩谷朴
  • 伊勢物語の歌の性格 ―古今集所収業平歌を含む段をめぐって― / 室伏信助
  • 曽禰好忠の特異性について / 藤岡忠美
第3号
(1969/03/31)
  • 沓をめぐっての伝承 ―伊勢物語六十五段を中心に― / 林田孝和
  • 「桂宮本『伊勢集』押紙」と『多武峰少将物語』 ―村上帝と高光との贈答歌をめぐって― / 新田孝子
  • 源氏物語蜻蛉巻後半の意義 ―主人公薫の矛盾の源泉― / 岩瀬法雲
  • 古本住吉物語の内容に関する臆説 / 石川徹
  • 紫式部の女房生活 / 増田繁夫
  • 周防内侍伝の周辺 ―『浜松中納言物語』の成立をめぐって― / 増淵勝一
第4号
(1969/10/31)
  • 行事と和歌(上) ―通過儀礼を中心として― / 橋本不美男
  • 元慶六年日本紀竟宴和歌 / 山口博
  • 延喜前後の漢詩人の方法 ―嶋田忠臣の場合― / 金原理
  • 桐壺巻の位置 ―源氏物語の原点をめぐって― / 伊藤博
  • 「死ぬ」およびその同意語Ⅰ ―源氏物語を中心に― / 安藤亨子
  • 源経信と琵琶 ―胡琴教録を中心に― / 後藤祥子
  • 浜松中納言物語散佚部分の構想 / 伊井春樹
  • 堤中納言物語「よしなしごと」語彙考 / 土岐武治
第5号
(1970/03/31)
  • 伊勢御の出仕について / 原国人
  • 大和物語の成立に関する一試論 / 久保木哲夫
  • 〝さてや小宮は東宮におはせぬ〟 ―宇津保物語解釈の一作業例― / 原田芳起
  • 紫式部集補註 ―箏のことしばし― / 竹内美千代
  • 枕草子の類聚段について ―あさましきもの、いみじう心づきなきもの、とり所なきものの場合― /岸上慎二
  • 行事と和歌(下) ―暦年中行事を中心として― / 橋本不美男
第6号
(1970/09/30)
  • 「小倉山みねのもみぢ葉」詠歌年次考 ―延喜七年説を疑う― / 迫徹朗
  • 源氏物語の作者の方法 / 森一郎
  • 花散里序説 ―末摘花から花散里へ― / 上坂信男
  • 紫式部と道長との交情 ―『前紫式部日記』の存在を仮説して― / 萩谷朴
  • 日記文学と和歌表現 / 神尾暢子
  • 讃岐典侍日記の形成 / 宮崎荘平
第7号
(1971/03/30)
  • 「女絵」について / 玉上琢弥
  • 源氏物語の人物把握の一方法 ―匂宮の人間像を中心に― / 甲斐睦朗
  • 枕草子「あさましきもの」の本文批判 / 林和比古
  • 中古文における「まどふ」と「まよふ」 / 井上親雄
  • 紫明抄所引の後撰歌 / 八木意知男
第8号
(1971/09/30)
  • 古今集の成立と藤原時平 / 山口博
  • 古今集の掛詞をめぐって / 鈴木日出男
  • 紫上の登場をめぐって / 大朝雄二
  • 田安家蔵湖月抄の真淵書き入れ本について / 徳川元子
  • 無名草子の女性論 / 桑原博史
第9号
(1972/05/31)
  • 伊勢物語生成序説 ―八二段の再検討― / 市原愿
  • 古今六帖で読む源氏物語『若菜』 / 紫藤誠也
  • 玉鬘物語の構造についての試論 / 藤本勝義
  • 更級日記中の疑問 ―朱点箇所の解釈をめぐって― / 津本信博
  • 栄花物語の虚構とその特質 ―巻十二「玉の村菊」を例として― / 河北騰
  • 出張講義記 / 阿部秋生
第10号
(1972/11/30)
  • 属文の王卿 ―醍醐系皇統― / 後藤昭雄
  • 十一月の暁 ―前紫式部日記の復原― / 萩谷朴
  • 「紫式部日記」に於ける「うつし心」についての検討 / 小谷野純一
  • 斎宮女御集論 ―構成と成立に関して― / 森本元子
  • 入水譚の系譜 ―「狭衣物語」を中心に― / 森下純昭
第11号
(1973/05/30)
  • 小野岑守考 / 金原理
  • 大井河御幸に不参の忠岑 / 山口博
  • 敦道親王の結婚 / 森田兼吉
  • 源氏物語の成立過程―若紫・末摘花巻を中心に― / 甲斐睦朗
  • 光源氏の実子―「御子三人」の問題― / 鷲山茂雄
  • 正徹の「源氏物語歌双紙」について―その成立と内容の検討― / 伊井春樹
第12号
(1973/11/30)
  • 和泉式部の仏教思想―家集の三つの連作歌から― / 岩瀬法雲
  • 帚木三帖における并びの巻の問題点―大朝雄二説への疑問再論― / 門前真一
  • 並びの巻続考 / 大朝雄二
  • 源氏物語夕顔の「かみのさがりばめざましくもとみ給ふ」をめぐって / 進藤義治
  • 解釈における誤差の修正―「かき乱るやうなれば」の言語的解釈をめぐって― / 原田芳起
  • 「伯母の話」の素材源 / 迫徹朗
第13号
(1974/05/20)
  • 曽祢好忠集における伝統と創造―表現研究への試み― / 神作光一
  • 白河院の詩遊―済時をめぐる属文の卿相たち― / 後藤昭雄
  • 清少納言の兄弟戒秀の伝記について―古記録を中心として― / 浜口俊裕
  • 鴛鴦のうきね(上)―朝顔巻の光源氏夫妻― / 吉岡曠
  • 中村本『夜寝覚物語』にみる物語の変貌について―但馬守三君・大君の描写をめぐって― / 宮田光
  • 狭衣物語における場面設定 / 伊藤博
第14号
(1974/10/25)
  • 伊勢物語六段の後注について / 市原愿
  • 大東急本「蜻蛉日記草稿」について―萩原宗固の注釈態度を中心に― / 石原昭平
  • 鴛鴦のうきね(下)―朝顔巻の光源氏夫妻― / 吉岡曠
  • 六条院創設 / 鈴木日出男
  • 仏教的「孝」の観念―「宇治十帖」をめぐって― / 山崎誠
  • 狭衣巻二における源氏夕顔巻の影響 / 土岐武治
第15号
(1975/05/30)
  • 『大和物語』の登場人物をめぐって / 迫徹朗
  • 和泉式部日記における伊勢物語七一段の引歌をめぐって / 大倉比呂志
  • 和泉式部の愛の構造 / 岩瀬法雲
  • 『本朝麗藻』の世界(上)―花の宴詩と贈心公古調詩― / 川口久雄
  • 末摘花の造型―おもへどもなほ飽かざりし― / 広川勝美
  • 花散里巻の方法―伊勢物語六十段の扱い方を中心に― / 三谷邦明
  • 「源氏物語古系図」と「巣守物語」の周辺(上) / 中田武司
  • 堀河百首の本文の伝承と成立事情 / 滝沢貞夫
第16号
(1975/09/30)
  • 『本朝麗藻』の世界(下)―花の宴詩と贈心公古調詩― / 川口久雄
  • 平安時代の聨句の史的展開 / 柳沢良一
  • 『平中物語』の成立年代下限―『古今和歌六帖』の歌物語観を手がかりに― / 仁平道明
  • 源氏物語青表紙本の本文について / 根来司
  • 「女君」について―源氏物語の人物呼称の中から― / 田中恭子
  • 「源氏物語古系図」と「巣守物語」の周辺(下) / 中田武司
  • 「浦づたひ」攷 / 坂本和子
  • 「成尋阿闍梨母集」の内的本質 / 宮崎荘平
第17号
(1976/05/30)
  • 竹取物語の文章構成 / 塚原鉄雄
  • 後撰集諸本の系統とその対立の誘因 / 杉谷寿郎
  • 「前渡り」について―源氏物語まで― / 今井源衛
  • 浜松中納言物語の在唐巻―構想の変化について― / 菊池仁
  • 栄花物語の構想と技法 / 河北騰
第18号
(1976/09/30)
  • 続浦島子伝記論 / 渡辺秀夫
  • 『大和物語』の「先帝」考 / 雨海博洋
  • 続詞花和歌集恋部の配列構成 / 阿部方行
  • 源氏物語総角巻の「立ち留りがたげに」という語形をめぐって / 進藤義治
  • 源氏物語の草子地についての一視角―その方法的意義― / 池田和臣
  • 六条御息所の死霊をめぐる再検討―第二部における紫上と関連して― / 奥出文子
  • 少女巻の春秋論 / 針本正行
  • 源氏物語続篇のはじまりをめぐって / 大朝雄二
第19号
(1977/05/30)
  • 『古今和歌集目録』と『三十六人歌仙伝』の先後―忠岑の伝記をめぐって― / 迫徹朗
  • 藤原成通とその家集 / 井上宗雄
  • 狭衣における「阿私仙」の典拠について / 土岐武治
  • 「伊勢集」物語的部分の性格 / 片桐洋一
  • 伝為相筆本伊勢物語の本文研究(Ⅰ)―為氏本との比較を中心に― / 柳田忠則
  • 表現・解釈・語史 / 原田芳起
第20号
(1977/10/10)
  • 大和物語における源宗于の位置 / 岡部由文
  • 和泉式部の考え方―「入我我入について」― / 岩瀬法雲
  • 宇治十帖後半部悲劇の構造 / 森一郎
  • 源氏物語における「ゆかり」から他者の発見へ / 広田収
  • 源氏物語青表紙本の性格―新古今的表現美意識とのかかわりにおいて― / 沢田正子
  • 日記と家集の間―紫式部日記と紫式部集― / 原田敦子
第21号
(1978/04/25)
  • 漢風と国風―好色の否定と肯定― / 目加田さくを
  • 漢風の世界と国風の世界―『法華験記』をめぐって― / 大曽根章介
  • 谷の鴬・歌と詩と―<典拠>めぐって― / 渡辺秀夫
  • 源氏物語「六条院」の史的背景 / 西丸妙子
  • 大弐三位集成立試論―付東門院菊合前後の事など― / 河北靖
  • 『あま人』の成立と趣向 / 三角洋一
第22号
(1978/09/20)
  • 小町閨怨 / 山口博
  • うつぼ物語絵の絵解きについて / 川口久雄
  • 枕草子源氏物語の「らうらうじ」「りゃうりゃうじ」考 / 石川徹
  • 源氏物語の「桂の院」について / 田坂憲二
  • 物語研究における年立の意義について―「源氏物語」の場合― / 平井仁子
  • 『栄華物語』における有国像の定着 / 川田康幸
第23号
(1979/04/25)
  • 紀長谷雄の「山家秋歌」をめぐって―白詩亨受の一端― / 三木雅博
  • 竹取物語と中世竹取翁伝説―姫の結婚結婚と拒否の間― / 田口守
  • 伊勢物語の実在人物章段考―作者不詳歌章段の事実性について― / 井川健司
  • 蜻蛉日記の文体 / 根来司
  • 源氏物語「六条院」の変容 / 馬場婦久子
  • 源氏物語末摘花の卷の方法 / 中嶋朋恵
第24号
(1979101)
  • 人麿家集の成立と拾遺集 / 山崎節子
  • 近江君の位置と役割―源氏物語の神話構造から― / 阿部好臣
  • 「有明の別」成立年代についての一考察 / 原田明美
  • 「和歌童蒙抄」について / 滝沢貞夫
  • 方違考 / 加納重文
第25号
(1980/04/25)
  • 勢語章段の鎖型構成―伊勢物語の第十七段― / 塚原鉄雄
  • 枕草子の表現構造―日ざしと宮仕え讃美と― / 三田村雅子
  • 光源氏像の定立過程―桐壺巻から若紫巻へ― / 姥沢隆司
  • 『古今和歌集目録』作者考 / 西村加代子
  • 『無名草子』の撰集評について / 片岡利博
第26号
(1980/10/25)
  • 内御書所の文人 / 工藤重矩
  • 屏風歌の生成と『古今集』 / 吉川英治
  • 宇多・醍醐朝の歌召をめぐって / 徳原茂実
  • 伊勢物語第十九段の生成をめぐって / 河地修
  • もう一つの定家本「源氏物語」 / 片桐洋一
  • 「宇治十帖」の自然と構想 / 馬場婦久子
第27号
(1981/05/25)
  • 菅原道真の詩と律令語 / 後藤昭雄
  • 新撰万葉集における和歌の享受 / 泉紀子
  • 伊勢物語朱雀院塗篭本の雑纂性―一六段を中心として― / 市原愿
  • 藤原公任の歌風―先行歌の摂取を中心に― / 坂口和子
  • 物語における人物称呼をめぐる解釈上の問題 / 原田芳起
  • 河内本源氏物語の一性格 / 中川正美
  • 一葉抄の成立と性格について / 井爪康之
  • 六條斎院・子サロンと出羽弁 / 都築仁子
第28号
(1981/11/20)
  • 『扶桑集』伝本考 / 中條順子
  • 枕草子三巻本の性格 / 沢田正子
  • 高麗相人と桐壷父帝―源氏生涯の路線定位― / 塚原鉄雄
  • 『無名草子』の方法―いとぐちの部分の虚構について― / 川島絹江
  • 風葉和歌集構造試論―部立考― / 原田明美
  • 天理図書館本『源氏古鏡』について / 田坂憲二
  • 「伊勢物語直解」の成立―その実隆作にあらざること― / 青木賜鶴子
第29号
(1982/05/20)
  • 「伊勢物語」冒頭三章段の成立と主題 / 片桐洋一
  • 業平の歌「かずかずに思ひ思はず問ひがたみ」の「かずかずに」の解釈をめぐって / 益田まき
  • 『大和物語』一二七段を考える―「紅染深色禁制」を背景として― / 吉田達
  • 「ほとけ神」考―習合思想の観点から― / 渕江文也
  • 『和漢朗詠集』における絶句の編排について / 福田俊昭
  • 享録本雲州往来の成立をめぐって―記述年代と人物を探る― / 三保サト子
  • 『今昔物語集』巻十五の方法 / 米谷悦子
第30号
(1982/10/25)
  • 新撰萬葉集の本文とその性格―十巻本歌合との関連において― / 泉紀子
  • 伊勢物語の源融章段 / 神尾暢子
  • 大和物語初段の解釈 / 工藤重矩
  • 大和物語における虚構の方法―一四一・一四二・一五四段を例にして― / 柳田忠則
  • 藤原道信集考―二類本の成立― / 杉谷寿郎
  • 『袋草紙』における「末代」―著述意図と関連させて― / 芦田耕一
第31号
(1983/05/31)
  • 聴雨考―表現素材の獲得と定着をめぐって― / 三木雅博
  • 春雨の降る日となれば / 奥村恒哉
  • 花散里像の形成 / 田坂憲二
  • 「ひとつふたつのふしごとに」―柏木の悲劇― / 長野まり子
  • 幻巻における出家観について / 斎藤暁子
  • 源氏物語の敬語法―分身の方法― / 根来司
  • 『更級日記』の多層的構造をめぐって / 伊藤守幸
第32号
(1983/11/20)
  • 平安時代の秀歌撰について―『如意宝集』を中心に― / 樋口芳麻呂
  • 『蜻蛉日記』の表現構造―侍女の役割に着目して― / 石坂妙子
  • 絵と物語の想像力―宇津保物語の型と表現― / 高橋亨
  • 『住吉物語』の乳母達 / 吉海直人
  • 大鏡「宇多天皇紀」について―八巻増補本における加筆の功罪― / 松本治久
  • 清水宣昭の源氏物語研究―『玉の小櫛のそへ櫛』・『雨夜物語品定参注』について― / 工藤進思郎
第33号
(1984/05/10)
  • 伊勢物語の生成について / 市原愿
  • 蜻蛉日記「泔坏の水」の段について道綱の意義を中心に / 渡辺久壽
  • 紫上と花散里 / 坂本曻
  • 源氏物語の作中詠歌について―風葉集における採歌状況を中心に― / 志方澄子
  • 栄花物語における円融天皇像 / 中村康夫
  • 「はなだの女御」試論―文芸活動のための物語― / 赤塚雅己
第34号
(1984/10/30)
  • <和光同塵>と詠塵詩―老荘詩想と「塵」の文学― / 蔵中しのぶ
  • 定家本『伊勢物語』の構造をめぐって / 深町健一郎
  • 源氏釈所引『源氏物語』本文について―伊行の<本文>と読みのありよう― / 渋谷栄一
  • 室町後期伊勢物語注釈の方法―宗祇・三条西家流を中心に― / 青木賜鶴子
  • 助動詞「つ」の意味―平安朝歌合判詞から― / 竹岡正夫
第35号
(1985/05/20)
  • 伊勢物語初段の「かいま見」と源氏物語 / 大朝雄二
  • 蜻蛉日記下巻の一考察―道綱と八橋の女との和歌贈答を中心として― / 川村裕子
  • 六条御息所と先帝―物の怪を視座とした源氏物語の構造― / 浅尾広良
  • 夕霧から御法・幻へ―源氏物語終結に働いた作者の意図をめぐって― / 島津忠夫
  • 薫試論―その主題的に内実とするもの― / 三枝秀彰
  • 「今鏡」に見える源氏物語の影響 / 河北騰
  • 「讃岐典侍日記」下巻の表現構造―堀河帝一周忌の一段をめぐって― / 小谷野純一
第36号
(1986/03/15)
  • 源氏物語「並びの巻」試論―並びの巻が生ずる根拠について― / 丸山キヨ子
  • 右衛門督―『源氏物語』における― / 家井美千子
  • 「憂し」について―『源氏物語』を中心にして― / 石井恵理子
  • 「紫明抄」の形成―「異本紫明抄」との関連を中心として― / 堤康夫
  • 枕草子日記的章段の方法―中関白家盛時の記事をめぐって― / 田畑千恵子
  • 「堀河百首」とその背景―周辺の歌学書との関連における― / 鳥井千佳子
第37号
(1986/06/20)
  • 竹取物語゛富士の山゛をめぐる一試論 / 小嶋菜温子
  • 「月やあらぬ」の解釈―方法として― / 工藤重矩
  • 「桧垣嫗集」の構成意識 / 西丸妙子
  • 源氏物語における手習歌―その方法的深化について― / 山田利博
  • 新出寝覚物語絵詞断簡の意義 / 田中登
  • 秋好中宮について―澪標巻・鈴虫巻を中心に― / 川名淳子
  • 『原中最秘抄』の基礎的考察 / 田坂憲二
第38号
(1986/11/10)
  • 勢語構成と東行章段 / 塚原鉄雄
  • 続伊勢物語小式部内侍本考―その形態と成立に関する試論― / 渡辺泰宏
  • 『大斎院前の御集』における「馬」―『馬内侍集』との関係― / 荒木孝子
  • 中務宮と明石物語―「松風」巻の表現構造― / 浅尾広良
  • 胡蝶巻の季の御読経 / 甲斐稔
  • 浮舟物語の一方法―装置としての夕顔― / 吉井美弥子
第39号
(1987/05/30)
  • 菅家後集の成立 / 谷口孝介
  • 「和漢朗詠抄注」後考 / 山崎誠
  • 後拾遺集の詞書をめぐって / 武田早苗
  • 「大弐三位集」―その和歌配列の方法― / 中島あや子
  • 須磨の絵日記から絵合の絵日記へ / 伊井春樹
  • 明石姫君と真木柱 / 坂本曻
  • 源氏物語の「…人」の表現性―浮舟の心象に即して― / 倉田実
第40号
(1987/11/30)
  • 竹取物語古写断簡攷 / 田中登
  • 『古今和歌六帖』本文攷―作者名表記論断章― / 田邊俊一郎
  • 蜻蛉日記中巻「屏風歌詠作」の記事をめぐって / 宇留田初実
  • 光る君の命名伝承をめぐって―王権譚の生成・序― / 河添房江
  • 「紫明抄」の方法―「異本紫明抄」から「紫明抄」へ― / 堤康夫
  • 善光寺の『紙本墨書源氏物語事書』の紹介と考察 / 滝澤貞夫
第41号
(1988/05/15)
  • 青谿書屋本『土佐日記』の極めて尠ない独自誤謬について / 萩谷朴
  • 紀貫之の表現―『貫之集』所収贈答歌二組をめぐって― / 加藤幸一
  • 『和泉式部日記』の境界性―「端」空間をめぐる考察― / 石坂妙子
  • 螢と玉藻―玉鬘の人物造形をめぐって― / 島内景二
  • 狭衣物語粉河詣について―「この世」への道筋― / 鈴木泰恵
  • 『仙源抄』所引の本文系統―河内本の異同― / 岩坪健
第42号
(1988/11/30)
  • 御行・麻呂足の役割について―『竹取物語』求婚部の構成を視点として― / 曽根誠一
  • 落窪物語の年立 / 柿本奨
  • 「ゆゆしき」主人公像の転回―源氏物語須磨前後― / 細野はるみ
  • 源氏物語第一部における左大臣家と式部卿宮家をめぐって / 小山清文
  • 『更級日記』の「博士の命婦」は誰か / 迫徹朗
  • 山岸文庫蔵明融本源氏物語について / 上野英子
第43号
(1989/05/23)
  • 『大江千里集』伝本考―流布本系統を中心に― / 蔵中さやか
  • 業平自記説から見た伊勢物語 / 福井貞助
  • 狩使本伊勢物語の二部的構造―現存業平集と伊勢物語の関係についての考察― / 田口尚之
  • 源順の歌風について―応和元年十二月十七日昌子内親王御裳着屏風歌を中心に― / 西山秀人
  • 玉鬘物語の流離の構造 / 日向一雅
  • 『源氏物語』における催馬楽引用―「東屋」巻の場合― / 植田恭代
  • 紫式部とむまの中将―反目の叙述に隠されているもの― / 福家俊幸
第44号
(1990/01/20)
  • もし天竺にたまさかにもて渡りなば―竹取物語の難題物の再検討― / 網谷厚子
  • 伊勢物語一六段の虚実について / 市原愿
  • 光源氏の雲林院篭り / 根本智治
  • 夢浮橋巻の沈黙 / 吉井美弥子
  • 成尋阿闍梨母集の本文批評のために―伝本本文の誤写の認定と筆づかい― / 岡崎和夫
  • 『大鏡』が語る「怨霊」 / 松本治久
第45号
(1990/06/20)
  • <梅と鶯の組合せ>について―『古今集』四季歌の表現― / 鈴木宏子
  • 古今集業平歌詞書の考察 / 山田清市
  • 河内本系善本を求めて / 田村俊介
  • 『大鏡』の「語り手」と「聴衆」―「記録者」をめぐって― / 稲垣智花
  • 「風葉和歌集」の構造―春部(上下)について― / 米田明美
第46号
(1990/12/10)
  • 狩使本伊勢物語について―その断片資料に見る新しさ― / 田口尚幸
  • 『かげろふ日記』の自然描写と物詣で―視覚・聴覚の視点から― / 宮田京子
  • 『安法法師集』の「山の僧正」について―尋禅の想定― / 長戸千恵子
  • 源氏と空蝉 / 坂本共展
  • おのがいとめでたしと見奉るをばたづね思ほさで―その解釈ともののけの正体― / 渡辺泰宏
  • 初期能因伝をめぐって / 川村晃生
第47号
(1991/05/15)
  • 貫之の慶賀表現―「ももとせ」と「よろづよ」をめぐって― / 田島智子
  • みやび男のえびす心―『伊勢物語』第十五段の解釈― / 後藤康文
  • かの十六夜の女君―葵巻晩秋の新解釈― / 田村俊介
  • 方法としての絵―「絵合」の位相と物語の論理― / 甘利忠彦
  • 梅枝巻の手本蒐集 / 河添房江
  • 「ものの音めづる」心―大君をとりまく人びと― / 西耕生
  • 「朗詠」という語について―中国詩文から『和漢朗詠集』へ― / 青柳隆志
第48号
(1991/11/30)
  • 『竹取物語』伝本の本文批判とその方法論的課題―求婚譚の人称規定を例として― / 上原作和
  • 狩使本伊勢物語をめぐる諸問題について / 林美朗
  • 若紫巻の本文―源氏物語別本の敬語法― / 中村一夫
  • 光源氏の六条院―そのかくされた構想― / 池浩三
  • 紅梅巻と宇治十帖―宇治十帖後半の論理に果たす紅梅巻の機能― / 原陽子
第49号
(1992/06/25)
  • 俊蔭女と予言の行方―「楼の上」下巻・波斯風弾琴をめぐって― / 西本香子
  • 蜻蛉日記下巻〝養女迎え〟の記事における物語性について / 金子富佐子
  • 住吉詣における明石君登場の意義 / 竹田誠子
  • まま母考―『更級日記』の場合など― / 滝澤貞夫
  • 宮内庁書陵部蔵『伊勢物語抄』の増補部分の性格―その旧注とのかかわりについて― / 木戸久二子
第50号
(1992/11/10)
  • 『落窪物語』の構成について ―女君の「憂し」をめぐって― / 新川雅朋
  • 桐壺巻における別本群の位相 ―桐壺帝の描写を中心にして― / 伊藤鉄也
  • 「夜光る玉」考 ―『源氏物語』潜在王権論の視座における明石姫君の位置― / 秋澤亙
  • 光る源氏の六条院について / 玉上琢弥
  • 紫上試論 ―紫上の社会的・経済的独立をめぐって― / 宮川葉子
  • 成尋阿闍梨母集の文体学のために ―連体終止例の認定― / 岡崎和夫
  • 『夜半の寝覚』末尾欠巻部断簡の出現 / 田中登
  • 日本大学総合図書館蔵大和物語鈔について / 柳田忠則
第51号
(1993/05/22)
  • 『竹取物語』の帝物語 ―『漢武帝内伝』からの離陸― / 倉又幸良
  • 紀貫之の漢詩表現受容の一方法 / 水谷隆
  • 源語須磨の表現構成 ―助動詞「ぬ」による段落構成― / 西田隆政
  • 定家自筆本「奥入」所引「源氏物語」本文をめぐって / 渋谷栄一
  • 鷹司殿倫子百和香歌合について / 伊井春樹
第52号
(1993/11/30)
  • 『経国集』「賦秋可哀」の表現について / 佐藤信一
  • 「白雪曲」と「琴心」 ―貫之の琴の歌と漢詩文― / 中野方子
  • 心喪と朗詠 / 青柳隆志
  • うつほ物語の奇人求婚譚 ―挿話構成の基本方法― / 斎藤正志
  • 紫上の妻としての地位 ―呼称と寝殿居住の問題をめぐって― / 木村佳織
  • 『栄花物語』の「けり」 ―その多用される記事をめぐって― / 渡瀬茂
第53号
(1994/05/30)
  • 中務歌の表現 / 新井裕子
  • 和泉式部日記論への一視覚 ―「人笑へ」の布置をめぐる断想― / 金井利浩
  • 五月五日の源氏物語 ―法華経五の巻によって― / 小林正明
  • 『源氏物語』の六条院について ―四季の町の配列― / 渡辺仁史
  • 紫の上の死と葬送の表現 / 塚原明弘
  • 狭衣物語の音楽 / 田村良平
第54号
(1994/11/10)
  • この世のことわり ―『竹取物語』の「世界」について― / 小川靖彦
  • 能宣集「ある人の歌合」をめぐって / 松本真奈美
  • 「尋郭公」考 ―『枕草子』「五月の御精進のほど」の段をめぐって― / 車田直美
  • 右大将源氏の本官 / 坂本共展
  • 「風葉和歌集」の構造 ―撰集過程についての一試論― / 米田明美
  • 三条西実隆と河内本源氏物語 ―「実隆公記」明応五年十月四日の条をめぐる一考察― / 宮川葉子
第55号
(1995/05/20)
  • 「天徳闘詩」の結句 ―橘直幹の「述懐」について― / 小野泰央
  • 「雨風にも障らぬもの」考 ―『蜻蛉日記』中巻の表現形成― / 平野美樹
  • 『枕草子』「中納言殿まゐらせたまひて」の段をめぐって / 圷美奈子
  • 頭中将と和琴/光源氏と琴の琴 / 森野正弘
  • 〈青表紙本『源氏物語』〉伝本の本文批判とその方法論的課題 ―帚木巻における現行校訂本文の処理若干を例として― / 上原作和
  • 『狭衣下紐』諸本考 / 川崎佐知子
  • 『花桜折る中将』本文整定試案 / 後藤康文
第56号
(1995/11/15)
  • 古今和歌集撰者時代の枕詞 / 藤田洋治
  • 古今集仮名序「古注」の成立 / 西村加代子
  • 光源氏と源典侍・再説 ―神歌をめぐりつつ― / 小島菜温子
  • 「夕顔物語」から「飛鳥井女君物語」へ ―『狭衣物語』における人物造型の一方法― / 星山健
  • 雅亮装束抄考証 ―高倉文化研究所蔵雅亮装束抄の出現を中心として― / 宇都宮千郁
第57号
(1996/05/20)
  • 「春の夜の香り」について ―『古今和歌集』躬恒歌を中心に― / 田中幹子
  • 「賀茂保憲女集」再評価 / 渦巻恵
  • 冷泉帝の顔 ―供犠と玉鬘の視線から― / 立石和弘
  • 『源氏物語』第二部の朱雀院について ―宇多院の准拠を手がかりに― / 縄野邦雄
  • 浮舟の和歌について ―初期の贈答歌二首の再検討― / 鈴木裕子
第58号
(1996/11/25)
  • 吹上の源氏 ―涼の登場をめぐって― / 大井田晴彦
  • 夕霧と光源氏 ―光源氏の物語としての夕霧巻小考― / 高木和子
  • 源氏物語における貴公子の待遇表現 ―〈語り手〉の待遇意識とその立場― / 陣野英則
  • 夜の寝覚の帝 / 長南有子
  • 『大鏡』の君臣関係における時代変遷 ―摂関・大臣と天皇の関係の変質― / 菊池真
  • 流布本三十六人歌仙伝と顕昭 / 新藤協三
創立三十周年記念臨時増刊号
(1997/03/31)
  • 中古文学会設立のころ / 松尾聰
  • 山岸先生と中古文学会 / 三谷榮一
  • 事務局引き受け騒動記 / 大槻修
  • 事務局を担当した頃のこと / 松田成穂
  • 「中古文学会」三十年の歩み 事務局所在ならびに期間・代表者一覧 研究発表者・題目一覧
  • 『古今集』における季の到来と辞去について ―三月尽意識の展開― / 田中幹子
  • 伊勢物語「小式部内侍本」の本文について / 内田美由紀
  • 青海波選曲の理由 ―紅葉賀での上演に至るまで― / 堀淳一
  • 近江君の賽の目 ―「若菜下」巻の住吉参詣における明石尼君をめぐって― / 竹内正彦
第59号
(1997/05/26)
  • 儀式と和歌 ―公宴詩会との関わりにおいて― / 滝川幸司
  • 枕草子「二月つごもりころに」段の和歌をめぐって / 鄭順粉
  • 枕草子の謎謎合 ―「皆知りたることとかや」考― / 久保木孝夫
  • 喩としての朝顔 ―源氏物語の朝顔の姫君を中心に― / 越野優子
  • 「悪き」近江の君 / 津島昭宏
  • 『山頂湖面抄』伝本の本文系統について / 古野優子
  • 「聞く」ことの機能 ―『夜の寝覚』の「声」― / 末沢明子
第60号
(1998/05/25)
  • 「花の浪」考 ―紀貫之論断章― / 吉川栄治
  • 和泉式部続集日次歌群の形態面の特質 / 小野美智子
  • 須磨と都 / 根本智治
  • 宇治八の宮の遺戒と俗性 / 今井久代
第61号
(1998/11/30)
  • 紫上の位置付けに関する一試論―「大臣嫡妻」から「准後宮」へ / 園明美
  • 「笛の音にも古ごとは伝はるものなり」考―源語少女巻試注― / 吉森佳奈子
  • 宇治大君と〈女一宮〉―〈妹恋〉の論理を手がかりとして― / 助川幸逸郎
  • 葦手本『和漢朗詠集』の位置 / 山本まり子
  • 平安朝における綺について / 宇都宮千郁
第62号
(1997/11/28)
  • 和泉式部続集日次歌群の成立試論 / 久保木寿子
  • 彰子入内屏風歌詠進について―実資の公卿意識をめぐって― / 劉卿美
  • 堀河院と『堀河院艶書合』―艶書合は高陽院の西の対で行われた― / 古池由美
  • 明石入道と琵琶法師 / 森野正弘
  • 源氏物語 蜻蛉巻の機構(メカニズム)―六条院と明石一族― / 加藤昌嘉
  • 王朝物語における皇女たち―『狭衣物語』嵯峨院女宮の場合― / 一文字昭子
  • 冷泉家時雨亭文庫蔵「いはでしのぶ」について―主として断簡五紙の整序に関する考察― / 横溝博
第63号
(1999/05/31)
  • 「荒れたる宿」考―『蜻蛉日記』における「主観的真実」の背景― / 平野美樹
  • 和泉式部と大江匡衡 / 林マリヤ
  • 大納言の君・小少将の君をめぐって―紫式部日記人物考証― / 安藤重和
  • 智仁親王の源氏物語研究 / 小髙道子
  • 『顕秘抄』と『袖中抄』―その先後関係― / 日比野浩信
第64号
(1999/11/15)
  • 物語文学史再考―「絵物語」をめぐって― / 伊東祐子
  • 源俊賢考―王朝女流文学の史的基層として― / 高橋由記
  • 『河海抄』の妻妾論について / 胡潔
第65号
(2000/06/20)
  • 兵部卿宮と桃園式部卿宮―光源氏との政治的関係― / 木村祐子
  • 『源氏物語』幻巻御仏名の光源氏について―「古りぬる齢の僧」による光源氏賞賛の照らすもの― / 松木典子
  • 『河海抄』の「毛詩」 / 吉森佳奈子
  • 『和泉式部正集』日記歌新考 / 岸本理恵
  • 和泉式部「巌の中に住まばかは」歌群についての一考察 / 新井英之
  • 紫式部集の物の気表現 / 森正人
第66号
(2000/12/10)
  • 和歌六人党と西宮歌会 / 久保木秀夫
  • 基俊の『和漢朗詠集』学習について―「多賀切」詩題注からの考察― / 田中幹子
  • 源氏物語における「東路の道の果てなる…」の引歌をめぐって / 藪葉子
  • 『源氏物語』鈴虫巻の六条院―六条御息所の鎮魂を視座として― / 藤井由紀子
  • 『大鏡』重木攷―「昔物語」の意味― / 菊地真
第67号
(2001/05/30)
  • 〈シンポジウム〉源氏物語はなぜ読まれるのか /朧谷寿・原岡文子・久保田淳・野口武彦・(司会)後藤祥子
  • 『蜻蛉日記』唐崎祓いの意義―仮構の明るさと独詠歌― / 斎藤菜穂子
  • 二世女王の婚姻―朝顔の姫君を中心に / 新山春道
  • 藤裏葉巻における「菊」の隠喩 / 斎藤桂子
  • 紹巴所用『狭衣物語』とその意義―伝本研究への一階梯として― / 川崎佐知子
第68号
(2001/11/30)
  • 『うつほ物語』共通祖本の特質 / 新美哲彦
  • 踏み惑う薫と夢浮橋―宇治十帖の終末についての試論― / 今井上
  • 『源氏釈』私攷 / 松原志伸
第69号
(2002/05/20)
  • 屏風歌注文主の変化―古今集時代・後撰集時代について― / 田島智子
  • 『蜻蛉日記』本文の再検討 / 川村裕子
  • 「長恨歌、王昭君などやうなる絵は」―絵合巻の引用と秋好中宮― / 齋藤奈美
  • 「対の上」という呼称 / 園明美
  • 明石の中宮の言葉と身体―〈いさめ〉から〈病〉へ― / 三村友希
  • 『源氏物語』と『日蔵夢記』―延喜王堕地獄説話の再検討― / 袴田光康
第70号
(2002/11/15)
  • 蜻蛉日記天禄二年条本文改訂試案―「三/十夜なん通へる」の解釈を離れて― / 工藤重矩
  • 平安時代散文作品における「頼む」「頼もし」 / 滝澤貞夫
  • 光源氏の観相と漢籍に見る観相説話―継嗣に関わる観相を中心に― / 湯浅幸代
  • 二条院の池―光源氏と紫の上の物語を映し出す風景― / 李美淑
  • 新英訳『源氏物語』について―その特徴と他英訳『源氏物語』との相違― / 緑川真知子
第71号
(2003/05/30)
  • 為家本『土左日記』について / 伊井春樹
  • 『枕草子』「長徳の変」関連章段の解釈―後宮の視点によって描かれた政変― / 圷美奈子
  • 柏木物語の「あはれ」と救済―『源氏物語』作中和歌における認識の形成― / 吉見健夫
  • 『源氏物語』手習巻の新楽府引用と浮舟物語―「古塚狐」・「井底引銀瓶」と「陵園妾」― / 岡部明日香
  • 『山路の露』二類本独自本文の形成とその性格 / 岡陽子
  • 『夜の寝覚』三年目の意味について / 中川照将
  • 善珠撰述仏典注釈書における漢籍の引用―『成唯識論述記序釈』をめぐる一考察― / 河野貴美子
第72号
(2003/11/30)
  • 『伊勢物語』第六段の理解―作中和歌の表現性を中心に― / 神田龍之介
  • 『蜻蛉日記』下巻冒頭部の表現―漢詩文引用による自然叙述と日録性― / 小山香織
  • 桐壺帝と桐壺更衣の形象 / 森一郎
第73号
(2004/05/30)
  • 『古今和歌集』春歌下 貫之の落花の歌について―「散華」との関わりの可能性― / 佐田公子
  • 「階の底の薔薇」と光源氏 / 沼尻利通
  • 朝顔姫君の形象と主題 / 今井 上
  • 玉鬘物語における「九条」と「椿市」―《市》を巡る説話との関わりから― / 金 秀美
  • 高光と顕信―『大鏡』出家記事の再検討― / 中島俊博
  • 『大鏡』〈昔物語〉における村上聖代―醍醐聖代との比較を通じて― / 秋本宏徳
  • 「日本紀」による注―『河海抄』と契沖・真淵― / 吉森佳奈子
第74号
(2004/11/30)
  • 『入唐求法巡礼行記』廃仏記事の構成―中国皇帝に対する呼称の分析を通じて― / 濱田 寛
  • 土佐日記「わだのとまりのあかれのところ」 / 内田美由紀
  • 三代集のつゝ留について / 栗田 岳
  • 『蜻蛉日記』の作者の屋敷の位置 / 足立祐子
  • 〈人の心〉から〈我が心〉へ―『蜻蛉日記』試論― / 吉田幹生
  • 落窪の君の〈家〉の獲得 / 畑 恵里子
  • 平安時代の歯固・餅鏡の基礎的考察 / 金 孝珍
第75号
(2005/5/31)
  • いにしへの野中―古今集歌と『類聚国史』所載の古歌― / 内田順子
  • 『和泉式部日記』の表象―五月記事の重層構造をめぐって― / 小谷野純一
  • 彰子賛美の真情―『紫式部日記』寛弘五年秋― / 山本淳子
  • 高木本(伝阿仏尼筆帚木巻)とその本文 / 大内英範
  • 伝為明筆本『狭衣』の本文異同について―深川本・伝為家筆本・伝慈鎮筆本との比較― / 一文字昭子
  • 『夜寝覚抜書』の方法―第二場面と『小夜衣』との関連を中心に― / 田淵福子
第76号
(2005/10/31)
  • 俊蔭一族の物語と楼 / 伊藤禎子
  • 嵯峨天皇と「花宴」巻の桐壺帝―仁明朝に見る嵯峨朝復古の萩花宴を媒介として― / 湯浅幸代
  • 『源氏物語』「夕霧」巻の「しつらひ」―夕霧による一条宮邸改築の意義― / 岩原真代
  • 『大鏡』における兼家と三条天皇―もうひとつの系譜― / 石原のり子
第77号
(2006/5/31)
  • 『竹取物語』と仏伝 / 久保堅一
  • 二条后と在原業平―その文学史的役割― / 片桐洋一
  • 『うつほ物語』の服喪表現についての考察―袖君と実忠の北の方の服喪をめぐって― / 松野彩
  • 延宝五年の「狭衣」校合 / 川崎佐知子
第78号
(2006/12/15)

学会創設四十周年記念中古文学会賞論文

  • 「揺し按ずる暇も心あわたたしければ」―『源氏物語』作家の琴楽環境― / 上原作和
  • 菅原道真の〈贈物詩〉をめぐって / 高兵兵
  • さすらう官人たちの系譜―屈原・業平・貫之― / 坂本信道
  • 拾遺集の配列と屏風歌―配列に広がる屏風絵― / 田島智子
  • 定家の源氏注釈における万葉歌 / 眞野道子

投稿論文

  • 醍醐寺五重塔の落書和歌―天暦五年の歌・絵・歌がたり― / 藤岡忠美
  • 『多武峯少将物語』の成立基盤と読者―あい宮の担う師輔没後の閉塞感を基点として― / 門澤功成
  • 古代における「みどり」の色相領域を再考する―「みどりの空」を起点として― / 森田直美
  • 源氏物語蜻蛉巻の『上陽白髪人』引用について―幻巻からの物語内引用と併せて― / 岡部明日香
  • 『とりかへばや」諸本分類考―「改作本系統」の位置付けについて― / 新居和美
第79号
(2007/6/5)

記念講演会

  • 中古文学研究の今昔 / 秋山虔

記念シンポジウム 〈中古文学〉の将来 研究・学会・社会

  • 基調報告
  • 古典学の再構築をめざして―平安文学研究の内なる〈他者性〉 / 小峯和明
  • 対象と方法―美術史の課題 / 佐野みどり
  • 文学と史学の間―平安時代像の再構築 / 東野治之
  • 国際化時代の中古文学研究 / 平野由紀子
  • [質疑応答](司会)今西祐一郎

投稿論文

  • 継子物語と紫の上―落窪の女君との重層性― / 畑恵里子
  • 『源氏物語』鈴虫巻の表現性―光源氏歌の解釈を中心に― / 牧野裕子
  • 『夜の寝覚』の帝と女君 / 田淵福子
  • 建仁二年定家本伊勢物語の復原 / 加藤洋介
  • 『河海抄』と『和歌知顕集』―「伊勢物語云」の意味するものとは何か― / 吉岡貴子
第80号
(2007/12/20)
  • 『竹取物語』蓬莱訪問譚の再検討―典拠・話型・主題― / 東望歩
  • 『うつほ物語』仲澄の絶えぬ「思ひ」―実忠との連関、そして柏木の情念へ― / 本宮洋幸
  • 『蜻蛉日記』物忌日の手紙―その作法の意味と鳴滝籠り― / 深澤瞳
  • 堺本枕草子の類纂形態―複合体としての随想群とその展開性― / 山中悠希
  • 『源氏物語』における今上帝の「御気色」 / 春日美穂
  • 『栄花物語』本文再考―西本願寺本を中心とする― / 久保木秀夫
第81号
(2008/6/20)
  • 女御・更衣と賜姓源氏―桐壺巻の歴史意識― / 浅尾広良
  • 『源氏物語』冷泉朝始発における光源氏の政治構想―冷泉帝の元服と後宮政策から― / 高橋麻織
  • 「蓬生」巻の末摘花と常陸宮邸の住環境―宮家社会における格差意識から― / 岩原真代
  • 輝く日の宮の〈落日〉―哀傷歌の象徴性― / 山崎和子
  • 朝顔の巻の〈女歌〉 / 贄裕子
第82号
(2008/12/15)
  • 源氏物語千年紀記念公開講演会〈テーマ〉『源氏物語』の時空―建築史・美術史の視点から―
  • 〈テーマ〉『源氏物語』の時空――建築史・美術史の視点から――
  • 講演
  • 『源氏物語』と『源氏物語絵巻』の空間表現~寝所・御座の表現を中心に~ / 川本重雄
  • 国宝「源氏物語絵巻」とその復元模写 / 四辻秀紀
  • 「建築と絵からみた源氏物語」司会の記 / 高橋亨

投稿論文

  • 『公任集』の「かまくら」について / 笹川博司
  • 「蓬生」巻の末摘花と『落窪物語』―「わがむすめどもの使ひ人」考― / 畑恵里子
  • 源氏物語「明石一族」の意志―『古今和歌集』一〇〇三番歌引用を起点として― / 笹生美貴子
  • 刈谷市中央図書館蔵『伊勢物語愚見抄』の位置付け / 木下美佳
第83号
(2009/6/25)

特別講演

  • 大沢本源氏物語本文の性格 / 伊井春樹

投稿論文

  • 惟光の一族―『源氏物語』と乳母・乳母子― / 古田正幸
  • 『源氏物語』朝顔巻の回想場面―『長恨歌』の型から場面取りへ― / 牧野裕子
  • 『住吉物語』と小野小町―引用された小町詠のはたす機能を中心に― / 服部友香
  • 『栄花物語』続編と藤原忠実 / 中村成里
第84号
(2009/12/25)

シンポジウム 源氏物語の絵と注釈

  • 「絵入源氏物語」の挿絵と本文・和歌・注釈 / 清水婦久子
  • 源氏絵・色紙・和歌―源氏物語画帖の詞書をめぐって / 野口剛
  • 近世初期「源氏絵」と詞書筆者について / 高橋亨
  • 幻の「源氏物語絵巻」にみる物語理解―近世初期の堂上流『源氏』享受をめぐって / 小嶋菜温子
  • 「源氏物語の絵と注釈」司会の記 / 山本登朗

投稿論文

  • 源氏の祈り―葵巻「法界三昧普賢大士」の思想と信仰を手がかりにして― / 大場朗
  • 漢文日記における語りと筆録―『後二条師通記』を中心として― / 中丸貴史
第85号
(2010/6/20)

シンポジウム『紫式部集』研究の現在

  • 『紫式部集』冒頭歌の示すもの / 山本淳子
  • 『紫式部集』自撰説の見直し―巻末増補の観点をも視野に入れて― / 徳原茂実
  • 形態と伝流から『紫式部集』を見る / 横井孝
  • 紫式部集解釈の難しさ / 工藤重矩
  • 「『紫式部集』研究の現在」司会の記 / 廣田收

投稿論文

  • 『源氏物語』紀州徳川家旧蔵本の行方 / 久保木秀夫
  • 「対の上」という呼称―特異な呼称の描くもの / 鵜飼祐江
  • 『源氏物語』の邸宅使用方法について―光源氏と匂宮の事例を中心に― / 水田ひろみ
  • 『源氏物語』朝顔巻の藤壺―『竹取物語』のかぐや姫を視座として― / 鈴木早苗
  • 『源氏物語』第二部後半の『竹取物語』受容 / 室田知香
  • 近世前期源氏学の展開―『一簣抄』の注釈史的位置― / 川崎佐知子
  • 「うづもれぬかばね」の物語―『かばね尋ぬる宮』の復元試論― / 大槻福子
第86号
(2010/12/25)

シンポジウム 絵入りテキストの物語史―竹取・住吉等を中心に―

  • 『竹取物語』絵本―メトロポリタン美術館蔵を中心にして― / 渡辺雅子
  • 國學院大學所蔵の絵入り物語 / 針本正行
  • 夢はどう描かれるのか―物語絵における夢の表現― / 室城秀之
  • 絵入りテキストの物語史をめぐって / 石川透

投稿論文

  • 関西大学図書館蔵 生田本『和漢朗詠集』と朗詠江注 / 惠阪友紀子
  • 藤壺の系譜―『宇津保物語』あて宮を始発として / 栗本賀世子
  • 柏木哀悼における「柳のめ」―元白詩語の利用と夕霧物語の始発― / 内藤英子
第87号
(2011/5/25)

シンポジウム 平安文学と地理

  • 『土佐日記』の「山崎」 / 久保田孝夫
  • 地理から見える枕草子の風景 / 片平博文
  • 平安京地主神、賀茂明神に関わる文学空間 / 小山利彦
  • シンポジウム「平安文学と地理」司会の弁 / 加納重文

投稿論文

  • 『源氏物語』「宿木」巻の〈唱和歌〉をめぐって / 長谷川範彰
  • 平安朝物語の婚姻居住形態―『源氏物語』の「据ゑ」をめぐって / 青島麻子
第88号
(2011/12/25)

シンポジウム 「源氏物語」と和歌

  • 源氏物語の歌風一面――歌の組み立て―― / 浅田徹
  • 虚構の和歌の可能性――物語の文脈との関係―― / 高田祐彦
  • 源氏物語「唱和歌」規定の再検討――「会合の歌」の提言―― / 倉田実
  • シンポジウム「源氏物語と和歌」がもたらしたもの / 高野晴代

投稿論文

  • 伊勢物語第四段の〈構図〉と〈詠嘆〉――虚構を支えるもの―― / 泉紀子
  • 『源氏物語』絵合巻の政治力学――斎宮女御に贈られた絵とその行方―― / 本橋裕美
  • 『源氏物語』六条院行幸における冷泉帝――〈観魚〉という視点から―― / 大津直子
  • 大江匡房の願文に見る『明皇雑録』の受容 / 山崎明
第89号
(2012/6/5)
  • 島田忠臣の位置 / 滝川幸司
  • 清少納言出仕の背景―正暦年間の一条後宮― / 東望歩
  • 『源氏物語』「野分」巻の冷泉帝―「御前の壺前栽の宴」を中心に― / 春日美穗
  • 学習院大学文学部日本語日本文学科所蔵『栄花物語』の本文―その性格と価値― / 中村成里
  •  

  • 寝覚物語絵巻第四段詞書の解釈をめぐって―寝覚上第四子を中心に― / 大槻福子
  • 狭衣物語と『古今類句』―伝為明筆本、飛鳥井雅章筆本とのかかわり― / 須藤圭
  • 定家の素性歌受容―長月の有明の月をめぐって― / 鈴木徳男
第90号
(2011/11/22)

特別講演 国際化時代における日本古典文学の可能性

  • 日本古典文学研究の国際化―和歌と世界文学 / ハルオ・シラネ
  • 日本古典文学国際化への戦略 / 伊井春樹

国際シンポジウム 日本の古典をどう読むか

  • 韓国における日本古典文学受容の現状と課題について―『源氏物語』を中心にー / キム・ジョンヒ(金静熙)
  • 中古文学 国際時代における日本古典文学の可能性―日本の古典をどう読むか― / クリスティーナ・ラフィン
  • オーストラリアとイギリスにおける日本古典文学の研究―知的国際交流をめぐって― / レベッカ・クレメンツ
  • 国際化社会の中で『源氏物語』をどう読むか / 今井上
  • 各国における日本古典文学研究の現況寸見 / 伊井春樹

    投稿論文

  • 古今和歌六帖における重出の問題 / 久保木哲夫
  • 『蜻蛉日記』上巻の御代替わり考 / 斎藤菜穂子
  • 『源氏物語』の「たぐひなし」―紫のゆかりの女君たちをめぐって― / 高橋早苗
  • 秋好中宮と勤子内親王・雅子内親王の史実―絵画と斎宮― / 岡部明日香
  • 『源氏物語』「蜻蛉」巻における二の宮の式部卿任官記事―当該場面の不自然な文脈をめぐって / 有馬義貴
  • 『和泉式部物語』諸本論の再検討―和歌書式の問題を手がかりに― / 岡田貴憲
  • 『長珊聞書』に見られる公条説―葵巻を中心に― / 本廣陽子
第91号
(2013/5/20)
  • 『枕草子』「殿などのおはしまさで後」の段における定子の意向 ―「いはでおもふ」ことの否定― / 山中悠希
  • 『源氏物語』明石中宮論―明石中宮の機能と権力機構としての宇治― / 中井賢一
  • 「南院」の時空―『和泉式部日記』試論― / 久保木寿子
  • 後冷泉朝の後宮と文化圏―妻后同殿とその文化圏について― / 高橋由記
  • 『浜松中納言物語』、唐后転生を待つもの / 星山健
  • 『河海抄』巻九論―諸本系統の検討と注記増補の特徴― / 松本大
第92号
(2013/11/15)
  • 【講演】
  • 始発期の近代国文学と与謝野晶子の『源氏物語』訳業 / 神野藤昭夫

投稿論文

  • 光源氏の「自嘲」―『源氏物語』柏木巻の白詩引用― / 山本淳子
  • 国冬本源氏物語藤裏葉巻の本文の疵と物語世界―別本の物語世界を論ずる前提として― / 工藤重矩
  • 『大鏡』「兼通伝」を考える―「流布本系増補記事」の存在を契機として― / 辻和良
第93号
(2014/7)
  • 『落窪物語』の裁縫―落窪の君の裁断行為を中心として― / 畠山大二郎
  • 『源氏物語』冷泉帝主催の七夜の産養―平安時代における産養の史実から― / 高橋麻織
  • 宇治十帖の中務宮―今上帝の皇子たちの任官をめぐって― / 桜井宏徳
  • せめぎ合う浮舟の「今日」―「宇治十帖」時間表現の一手法― / 堀江マサ子
第94号
(2014/11/20)

ミニシンポジウム、新たな試み(趣旨説明)/原岡文子
ミニシンポジウム① 「定家本・青表紙本『源氏物語』とは、そもそも何か?」

  • 趣意文 /久保木秀夫
  • 定家本・青表紙本『源氏物語』は、どれだけ実際に読むことができるのか? / 久保木秀夫
  • 青表紙本の系譜 / 田村隆
  • 「青表紙本」「定家本」とは何か、何のための本文研究か / 大内英範
  • 現在の『源氏物語』本文研究に対して思うこと / 中川照将
  • 定家本・青表紙本『源氏物語』のシンポジウムに随伴して学んだこと / 陣野英則

ミニシンポジウム② 「中古文学会で、中世王朝物語を考える」

  • 趣意文 / 加藤昌嘉
  • 「中世王朝物語」研究、概説 / 加藤昌嘉
  • 文学史研究用語としての「中世王朝物語」の再検討 / 中島正二
  • 『風葉和歌集』を用いた散逸物語研究の問題点―詠み人名表記について― / 宮﨑裕子
  • 垣根を越えるために―中世王朝物語研究の課題― / 西本寮子

投稿論文

  • 宣旨女房考―摂関期を中心に― / 諸井彩子
第95号
(2015/6/20)

ミニシンポジウム 「源氏物語 典拠と准拠の再検討」

  • 趣意文 / 加藤洋介
  • 紅葉賀巻「鄂州にありけむ昔の人」の典拠解釈の変遷について / 岡部明日香
  • 光源氏と冷泉帝―「天に二日無し」という典拠と準拠 / 木下綾子
  • 『源氏物語』の典拠研究と引用論―方法論の交渉と深化― / 笹川勲
  • 『源氏物語』典拠研究の限界と可能性―若紫巻と司馬相如伝の関わりを事例として― / 高橋早苗
  • 『源氏物語』准拠の手法と唐代伝奇・中唐の文学観 / 長瀬由美
  • 典拠から逸脱する注釈―中世源氏学の一様相― / 松本大

投稿論文

  • 『大鏡』における「源氏の栄え」―「三条院の御末」へのまなざし― / 中瀬将志
  • 『光源氏物語抄』「俊国朝臣」について―鎌倉期における紀伝道出身者の源氏学をめぐって / 芝﨑有里子
第96号
(2015/12/25)

大会企画・女性文学としての中古文学

  • 趣意文 / 松岡智之
  • ①「平安時代はなぜ女性が書き手の文学を輩出したのか」
  • 透視される女たちの再話―物語の淵源としての言語空間― / 大津直子
  • 書き手を創出する〈場〉―斎院文化圏と後宮文化圏の交流をめぐって― / 勝亦志織
  • 〈女のカタログ〉―女たちの共感装置としての『夜の寝覚』― / 宮下雅恵
  • シンポジウムはなぜ女性ばかりが登壇したのか―「ミニシンポジウム1平安時代はなぜ女性が書き手の文学を輩出したのか」を通して考えたこと― / 吉井美弥子
  • シンポジウム1総括 / 秋澤亙
  • ミニシンポジウム②「注釈のジェンダーバイアスを問う」
  • 『河海抄』の位置 / 吉森佳奈子
  • 藤壺の宮の「女心」―注釈史における弘徽殿大后との対比的イメージをめぐって― / 藤井由紀子
  • 『枕草子』の本文における「女」―三巻本と他系統本の比較から― / 山中悠希
  • ジェンダーバイアスから見る古典文学 / 鈴木泰恵
  • シンポジウム2総括 / 川村裕子
  • 大会企画総括―明日からどのようなことばで中古文学を語っていくか / 井上眞弓

投稿論文

  • 『源氏物語』内裏絵合をめぐる二つの絵―朱雀院の節会絵と「須磨の日記」 / 今井久代
  • 朧月夜と玉鬘―うたことばの反復と人物造型の重なり― / 中西智子
  • 「虫めづる姫君」の変貌―抑制される女の言論と羞恥の伝統をめぐって― / 井上新子
  • 歌合における『源氏物語』摂取歌―源頼実と師房歌合をめぐって― / 瓦井裕子
第97号
(2016/6/15)

シンポジウム 「室町戦国期の『源氏物語』―本の流通・注の伝播―」

  • 趣旨説明 / 新美哲彦
  • 【基調講演】「大島本源氏物語」と吉見正頼 / 秋山伸隆
  • 室町・戦国期写本としての「大島本源氏物語」 / 佐々木孝浩
  • 連歌師紹巴と『源氏物語』 / 川崎佐知子
  • 『岷江入楚』と先行注釈―中院文庫本の肩付を起点として― / 小川陽子

投稿論文

  • 『源氏物語』帚木巻試論―光源氏は「なよ竹」を折ったか― / 岡田貴憲
  • 『源氏物語』手習巻の読者意識 / 贄裕子
  • 『発心和歌集』選子内親王作者説存疑 / 久保木秀夫
第98号
(2016/12/25)

シンポジウム「平安朝文学と白氏文集」

  • 【基調講演】中国詩史における白居易 / 川合康三
  • 白氏文集に見る白居易の交友と源氏物語 / 新間一美
  • 平安朝文人と白氏文集―どう向き合い、どう用いたか / 三木雅博
  • 渤海との外交における文事と白居易 / 河野貴美子
  • シンポジウム総括 / 仁平道明

投稿論文

  • 『蜻蛉日記』兼家の御嶽詣―安和の変後に求められた加護― / 斎藤菜穂子
  • 『源氏物語』の立后と皇位継承―史上の立后・立坊例から宇治十帖の世界へ― / 湯淺幸代
  • 『源氏物語』の「形見」―「別れた人の形見の物」から「亡き人の形見の人」へ― / 杉浦和子
  • 「我が恋は」ではじまる和歌とその変遷―八代集所収歌を中心に― / 長谷川範彰
第99号
(2017/6/20)

創立五十周年記念号

  • 中古文学会創立五十周年にあたって / 秋澤亙
  • 創立五十周年記念大会 記念講演
  • 中古文学と女性―層をなす書き手 / 平野 由紀子
  • 桐壺院の贖罪 / 伊井春樹
  • 南都楽所 雅楽演奏資料 / 笠置侃一

投稿論文

  • 『竹取物語』の漢文世界―物語世界における「典拠」「財源」論に向けて / 渡辺秀夫
  • 『伊勢物語』六段「芥河」―「白玉か」の歌をめぐって― / 宮谷聡美
  • 『うつほ物語』忠こそ物語の表裏―継母による第二の讒言と承和の変 / 本宮洋幸
  • 湖月抄の八尾版/沼尻利通
第100号
(2017/11/30)

記念特集「『中古文学』の過去・現在・未来」
シンポジウム 「平安文学における〈漢〉の受容」

  • 趣意説明 / 河添 房江
  • 〈漢〉の声―吟詠される佳句― / 齋藤希史
  • 班婕妤・嵆康の故事を手がかりとして― / 山田 尚子
  • 平安朝皇后・皇太后の〈漢〉文化受容―信仰を中心に― / 勝浦令子
  • 平安文学の唐物における〈漢〉と〈和〉―『源氏物語』『うつほ物語』を中心に― / 河添房江
  • シンポジウム総括 / 山本 登朗

投稿論文

  • 『源氏物語』「紅葉賀」巻の催馬楽引用 / 山﨑 薫
  • 夕霧と童天上―『源氏物語』澪標巻の「内裏、春宮の殿上」から― / 青木慎一
第101号
(2018/5/31)

シンポジウム「平安時代文学・文化における「音声」と「書記」」

  • 聞かれる物語と書かれた物語 / 陣野英則
  • 藤原俊成における声なるものの諸相 / 岡﨑真紀子
  • 物語テクストの成立と証本(正本)の政治学 / 兵藤裕己
  • 三氏の議論の接点と交点―司会者も参画して / 神田龍身

投稿論文

  • 古今和歌六帖「雑思」の配列構造―古今和歌集恋部との比較を中心に― / 田中智子
  • 『源氏物語』宇治十帖の「~はつ」―薫をめぐることばから― / 篭尾知佳
  • 『栄花物語』「さまざまのよろこび」巻論―帝後宮の物語から兼家一家の物語へ― / 星山健
第102号
(2018/11/30)

シンポジウム 「これからの中古文学研究のために」

  • シンポジウム「これからの中古文学研究のために」趣意文 / 桜井宏徳
  • ミニシンポジウム① 「韻文と散文、和と漢の交通」
  • 平安中期における私家集と作り物語との表現の重なりについて―『安法法師集』の用例を中心に― / 古田正幸
  • 女房が担う中古文学―血縁を軸として― / 諸井彩子
  • 〈余計なもの〉とどう向き合うか―『新撰万葉集』から東アジアの方へ― / 西野入篤男
  • ミニシンポジウム1 総括―これからの中古文学研究をひらくために― / 久富木原玲
  • ミニシンポジウム②「時空を越える中古文学―その普遍性を探る―」
  • 物語の中世―創造と注釈― / 小川陽子
  • 鏡面としての豊饒の海―三島由紀夫と中古文学― / 伊藤禎子
  • 十九世紀フランスにおける和歌集の編纂―レオン・ド・ロニーの実践 / 常田槙子
  • ミニシンポジウム2 総括―越境することと、普遍的であること― / 須藤圭
  • シンポジウム総括―これからの中古文学研究をひらくために― / 桜井宏徳

投稿論文

  • 哀傷の贈答歌―場と機能を視座に― / 吉井祥
  • 女系繁栄譚としての明石一族物語―「ものの違ひ目」の再検討を起点に― / 神原勇介
  • 『更級日記』と密教―密教が醸成した観音との同体信仰を中心に― / 大場朗
第103号
(2019/5/31)

シンポジウム「古典をいかに「発信」するか―文学・文化・文化財―」

  • 文化財の研究と発信 / 浅利尚民
  • 書誌学的視点の可能性 / 岡嶌偉久子
  • 和歌を「近づける」ための授業実践 / 小山順子
  • シンポジウム総括 / 妹尾好信

投稿論文

  • 玉鬘の物語における女房集め / 山口一樹

研究ノート

  • 「河原院文化圏」再考 / 近藤みゆき
第104号
(2019/11/30)

シンポジウム《『伊勢物語』を考え直す》

  • 趣旨説明 / 田村隆 
  • 『伊勢物語』はいつ『伊勢物語』になったか / 今西祐一郎
  • 光孝朝の歴史的位置と『伊勢物語』 / 木村茂光
  • 『伊勢物語』の成立と基経・高子・陽成 / 内田美由紀
  • 質問8つ/加藤昌嘉

投稿論文

  • 『源氏物語』の和歌と再話の構造―藤壺の心中詠を起点として― / 大津直子
  • 柏木の「家の風」の継承と妄執―『源氏物語』若菜下巻「御琴など教へきこえたまふとて」を手がかりに― / 山本夏希
  • 源氏物語初音巻の本文―本文分類の手法そして大島本― / 工藤重矩
  • 『花鳥余情』における『河海抄』利用の実相 / 松本大
  • 『山路の露』転換の論理―方法としての喧噪と決定者としての薫― / 中井賢一
  • 『為信集』成立年代の再検討 / 瓦井裕子
第105号
(2020/5/30)

シンポジウム《中古文学と学習指導要領の改訂》

  • 趣意 / 小森潔
  • 中古文学会の会員として―附「管弦」等の誤字使用への疑問と、教材としての唱歌の可能性― / 中島和歌子
  • 古典教育はどう変わるのか、どうあるべきか―学習指導要領改訂をめぐる小見― / 福家俊幸
  • 「総合国語」をめざして / 渡部泰明
  • 総括 / 小森潔

投稿論文

  • 古今和歌六帖の目録をめぐる諸問題―目録の成立に関連して― / 田中智子
  • 『浜松中納言物語』における唐后の転生について―弥勒信仰を中心に― / 小滝真弓
  • 『夢の通ひ路物語』の「読み」をめぐって―「権大納言系物語」の構造― / 森優子
第106号
(2020/11/30)

シンポジウム《文学研究と国語教育の未来を拓く》

  • 趣意 / 鈴木泰恵
  • 教育の未来、大学の未来―再定義の時代の国語教育と文学研究― / 野中潤
  • 新学習指導要領下の高校国語科と古典文学研究をどう結ぶか―『大鏡』花山天皇の出家、『伊勢物語』『源氏物語』の実践から― / 吉野誠
  • 新たな古文教材の可能性―〈定番外〉の中古・中世王朝物語を中心に― / 萩野敦子
  • 『源氏物語』で「深い学び」はいかにして可能か―桐壺巻・若紫巻における古典教育と研究の協働― / 河添房江
  • 総括 再・文芸化時代と古文教育 / 助川幸逸郎

投稿論文

  • 子日行事と和歌―延喜六年内裏月次屏風の位置― / 荒井洋樹
  • 『うつほ物語』の源季明一族―「国譲」三巻を中心に― / 小野寺拓也
  • 新出「若紫」巻の本文と巻末付載「奥入」―定家監督書写四半本『源氏物語』との関係を中心に / 新美哲彦
  • 『源氏物語』頭中将の参議補任 / 藤本千織
  • 『源氏物語』の女君と「めやすし」―第二部から第三部へ― / 深田弥生
第107号
(2021/05/31)

シンポジウム《これからの古典教育を考える》

  • 趣意 / 有馬義貴
  • 古典教育という営為―国語科教員の立場から― / 井浪真吾
  • うたを重ねる―和歌短歌・和漢比較教材とメディア文化 / 中村佳文
  • 古典の魅力を発見させること―研究は教育に活かせるか― / 吉井美弥子
  • 総括 教育全体の中で古典文学は何を担いうるか / 有馬義貴

投稿論文

  • 末摘花の山吹の袿―『源氏物語』「玉鬘」巻「きてみれば」の歌との連関― / 髙倉明樹子
第108号
(2021/11/30)

シンポジウム《リベラル・アーツとしての古典研究の可能性》

  • 趣意 / 深澤徹
  • 「発見の物語」を越えて/前田雅之
  • 古典の翻案の可能性―実践者の立場から / 千野裕子
  • これからの日本古典籍研究のビジョンをめぐって / 河野貴美子
  • 総括 「リベラル・アーツとしての古典研究」への招待 / 西野入篤男

投稿論文

  • 『伊勢物語』梓弓章段と韓朋譚―「弓矢」の「血書」に込められた女の誠心― / 三木雅博
  • 『蜻蛉日記』と密教―「菩提かなへたまへとぞ行ふままに」から「蛇と水の夢」へ― / 大場朗
  • 一条朝の「聖代」―平安朝漢文学における「聖代」の展開― / 出口誠
第109号
(2022/5/31)

シンポジウム《堤中納言物語研究の現在》

  • 趣意 / 後藤康文
  • 『堤中納言物語』における本文復元の再検討―『はなだの女御』の「推測批判」を中心に― / 岡田貴憲
  • 『堤中納言物語』「ほどほどの懸想」の企て / 井上新子
  • 『堤中納言物語』の再評価―《娯楽+教育》の物語として― / 横溝博
  • 総括 / 後藤康文

投稿論文

  • 応永本『和泉式部物語』の引歌表現「石見潟」―三条西家本『和泉式部日記』「いさしらず」との校異をめぐって― / 渡辺開紀
  • 源氏物語若紫巻の本文―本文異同の分布にみる諸本の様相 覚書― / 工藤重矩
  • 青表紙本「柏木」百八十行の規範―定家の用字の字母― / 田中恭子
  • 発心和歌集序試読―選子内親王作者説をめぐって― / 滝川幸司
第110号
(2022/11/30)

シンポジウム《源氏物語を〈読む〉―研究の現在》

  • 趣意 / 今井上
  • 立ち去る夕霧―玉鬘十帖、「野分」巻以降における機能の再検討― / 星山健
  • 「准拠論」再考―物語の背景を〈読む〉ということ― / 袴田光康
  • 源氏物語における〈無常〉について / 高木和子
  • 総括 / 今井上

投稿論文

  • 『源氏物語』御法巻の「日」と「露」の情景と『観普賢経』―紫の上の死の形容表現と光源氏の生― / 高橋早苗
第111号
(2023/05/31)

シンポジウム《日記文学研究の現在》

  • 趣意 / 森野正弘
  • 日記文学の始発―『蜻蛉日記』上巻前半部を中心に― / 堤和博
  • 日記文学とはなにか―『和泉式部日記』における会話文から― / 中村成里
  • 日記文学研究の可能性―『紫式部日記』『更級日記』を中心に― / 福家俊幸
  • 総括 / 森野正弘

投稿論文

  • 『源氏物語』邸第呼称の方法意識―左・右大臣家と頭中将家を中心に― / 宮内理伽
  • 『源氏物語』常夏巻における近江の君の文と「垣」―「垣根に植ゑしなでしこ」を手掛かりに― / 平田彩奈惠
  • 女三宮の「三条宮」―邸第呼称のもつ意味― / 飯田実花
第112号
(2023/11/30)

シンポジウム《中古和歌文学研究の現在》

  • 趣意 / 鈴木宏子
  • 三代集から後拾遺集へ―贈答歌詞書中の人名に着目して― / 武田早苗
  • 曾禰好忠歌の表現 / 田中智子
  • 後撰集時代の和歌表現―ミ語法への注目― / 西山秀人
  • 総括 / 鈴木宏子

投稿論文

  • 玉鬘十帖の藤氏流離と渡り鳥「雁」―「かりのこ」と飼育文化・留鳥実態から― / 浜田賢一
  • 定家監督書写四半本『源氏物語』の年代推定―仮名字母の出現傾向を用いて― / 齊藤鉄也